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印刷技術の分類と特徴

印刷そのものに関する定義と知識

スクリーン印刷の基礎
技術情報-11

印刷方法は「有版式」と「無版式」に分けることができます。
有版式は、印刷に使用される版の形状で分類され、「凸版印刷」「凹版印刷」「平版印刷」「孔版印刷」の4種類があります。

印刷の定義

印刷は「原稿に従って印刷版を作り、その版の文字や図形をインクなどで複製すること」と定義されています。

印刷方式の分類

広義的には、印刷方式を「有版式」と「無版式」に分けることができます。版を使用しない「静電方式」「熱転写方式」「インクジェット方式」なども印刷の一種と考えられるケースもあります。

有版式の4つの種類

凸版印刷(活版・フレキソ印刷)

最も古くから行われている印刷方式で、凹凸のある版の凸部にインクをつけて材料に直接印刷する方法です。

凸版
凹版印刷(グラビア印刷)

比較的高価な印刷方式で、版の凹部にインクを流し込み、基板へ転写します。凹部の深さが転写するインクの量となるため、塗布量を調整することができます。

凹版
平版印刷(オフセット印刷)

版から直接印刷せず、一旦ブランケットにインクを転写(オフ)した後、そのインクが基板に転写(セット)される方式です。

平版
孔版印刷

上述の凸版、凹版、平版の3種類の方式がインクの粘着性を利用した印刷方法であるのに対し、孔版印刷はインクが版の中を通過し、反対側にある基板へ転写するという、インクの流動性を利用した独特な印刷方式です。
孔版印刷であるスクリーン印刷では、インクが版中のメッシュ孔を通過するため、採用するメッシュが印刷結果に大きく影響を与えます。目的に合わせた最適なメッシュを選定することが重要です。

  • 現在でも「シルク印刷」と呼ばれることがあります。現在では絹は使われず、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維メッシュ、またはステンレスなどの金属線を織った金属メッシュが主に使用されています。
孔版