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金属メッシュのつくり方

金属メッシュの製造工程について

金属メッシュの基礎知識
技術情報-04

金属メッシュの製造工程は大きく分けると6つに分けることができます。

①材料検査

購入した金属線を1つ1つコイルから引き出して、次の検査を行います。

  • 線径検査
    規格通りの線径であるか、線径測定器を用いて検査
  • 強伸度検査
    強伸度の規格内に入っている線材料なのかを引張試験機を用いて検査
  • 表面検査
    線材料の表面状態を、社内開発の検査機を用いて検査
  • 外観検査
    線クセの状態などを目視で確認する検査
コイル・線径検査

②準備

メッシュを作るには、タテ線とヨコ線を準備する必要があります。以下の工程はタテ線に関する準備工程です。

  • 整経
    タテ線を必要な本数、長さ、張力などを揃えて整経ビーム(金属製の筒)に巻き付ける作業を行います。
  • 綜絖(ヘルド)通し
    タテ線を1本ずつ上下に分けてヨコ線を通さなければメッシュになりません。この上下にさせる仕組みをヘルドといい、ヘルドに線を通していく作業をヘルド通しといいます。
  • 筬通し
    筬(おさ)はクシのように、薄い金属の板が隙間を作って並んでいます。この隙間に1本ずつ線を通していく作業を行います。
  • 機掛け
    上記の作業が終わった状態を織機に設置する作業を行います。
整経
綜絖(ヘルド)通し・筬通し

③設備メンテナンス

メッシュごとに最適な織機仕様が異なるため、これから織る製品に合わせて仕様変更やメンテナンスを行います。

④製織

製品の仕様に基づき、金属メッシュの品質管理・製造設備の稼働管理を行います。製織作業は24時間稼働で対応しています。

製織

⑤加工

  • 洗浄
    メッシュの製造工程で、副資材(筬、綜絖等)との摩擦によって付着した異物を除去するために洗浄します。
  • カレンダー加工
    金属製のロールとロールの間にメッシュを通して厚みを均一にする加工で、圧延加工ともいいます。最も強い圧力を掛けたカレンダー加工においては、元の厚さの50%前後まで薄く加工することができます。
  • 製品カット
    お客様の希望するサイズ、角度(バイアス)にカットします。
洗浄
カレンダー加工
製品カット

⑥検査・出荷

  • 製品検査
    お客様に合わせた項目で最終検査を行います。次のような測定器・機器を用いて検査します。
    デンシメーター/マイクロメーター/測定顕微鏡/マイクロスコープ/測厚機/引張試験機
  • 梱包・出荷
    製品検査を終えたメッシュ製品を丁寧に梱包し、出荷します。
測定顕微鏡
マイクロスコープ
測厚機
目視検査