メッシュ素材による違い
- スクリーン印刷の基礎
- 技術情報-14
現在、グラフィック分野のスクリーン版はコストの安いナイロンやポリエステルなどの合成繊維のメッシュが、より高度な印刷品質が要求されるエレクトロニクス製造分野では、ステンレスなどの金属メッシュが使用されています。
スクリーン印刷は「水と空気以外には何にでも刷れる」と言われるほど、汎用性の高い技術として、幅広い分野で使われていますが、グラフィック印刷分野でのスクリーン印刷とエレクトロニクス製造分野でのスクリーン印刷では、印刷精度や膜厚等に関する要求レベルが異なります。
| 分野 | グラフィック印刷分野 | エレクトロニクス製造分野 |
|---|---|---|
| 印刷をする目的と 品質に対する考え方 |
加飾することで視覚的表現を忠実に再現すること | エレクトロニクス製品を正常に動作させるための 電気的な性能や機能を付与すること |
| 使用されるメッシュ | ナイロンやポリエステルなどの合成繊維のメッシュ | ステンレスなどの金属メッシュ |
| 印刷事例 |  Tシャツやハンカチなどの繊維への印刷、陶器やガラスへの装飾、スターや自動車計器盤、家電製品の表示パネル |
 三大受動部品に代表されるさまざまなセラミック部品や回路基板、プリント配線板、フィルム回路基板、電子フィスプレイ基板など多くの電子部品の製造プロセス |
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金属メッシュの優位性
金属メッシュの優位性としては、より細い線径を実現できること、より細かいメッシュを提供できること、より薄いまたは厚いメッシュを選択できること、高抗張力により印刷寸法精度が高いこと、規格の公差（バラツキ）が小さいなどが挙げられます。